期待してた映画、隙間時間がてきたので早速観てきた。
面白かった。重いテーマだけど、見応えあった。
(ネタバレ注意でお願いします)
群像劇として進んでいくので、最初のうちは誰の目線に感情移入してよいか迷うんだけど、だんだん話が集約していって、問題となったある事件へと繋がる。
そこに行ってから、ちょっと目を離せなかった。。
重要な役割を果たす、歌手を夢見る若い男の子がいて、前半で歌う歌と、最後に、歌う歌の印象があまりにも違う。
最初の歌声はちょっとチャラい感じで、そのくらいうまい人その辺にいるよね、程度なんだけど、最後の歌声はあまりに、切なく、思わず涙を誘われる。そんな目にあったら、そうなるよ。。
それにしても、悪役の人の見かけが一見ごく普通でどこにでもいる人に見えるんだけど(ていうかよくあんなぴったりの役者さん見つけてきたよな…)、そういう人が何をどうやってエスカレートしていくのか、最初はわからないところが、まさに、こういう事件の本質を表している。
随分昔に読んだジョージ・オーウェルの『象を撃つ』という短編を思い出した。
イギリスがインドを植民地においていた時代の何気ない日常を切り取った話で、あるイギリス人が、特に殺そうとも思っていなかったのに、普段統治をしている民衆への恐れから、圧力を感じて象を殺してしまう、みたいな話だったと思うんだけど、まさにそれを地で行く感じ。
やっぱり普段、差別したり、迫害したり、圧迫している側は、いつか反乱を起こされるんじゃないか、仕返ししてくるんじゃないかって、心の何処かで恐れがあって、恐怖から、より暴力的、残虐な手を加えてしまうんだろな。象を撃つ、の話は、まさにデトロイトで起こったようなことを、シンボリックに描いていたんだな、と改めて実感した。
あと、スター・ウォーズでも出てる黒人の俳優さん、映画見ててふと、あれ、この子って、昔、『アタック・ザ・ブロック』ってSFホラーで、いい味だしてた、当時中学生くらいの男の子に似てるなと思って調べたら、やっぱりそうだった。
スター・ウォーズではソフトな役だから全然気付かなかった。。
やっぱり、いい役者さんなんだな。
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