『希望荘』宮部みゆき著(小説)

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『名もなき毒』『ペテロの葬列』などのシリーズ最新作。

 

これまでのも強烈に面白いけど、これもまた、短編だけと読み応えあるなあ。

 

こんなの書けるのすごいな、ほんと人間の奥底に潜む闇とか、弱さ、怖さ、洞察力がすごいし。。

 

一つ一つの話が、どこに向かうのか。。

 

予測つかない感じだけど、ちっとも奇をてらう感じでもなく。

 

よくこんなプロット書けるんだな。すごいなあ。。

 

でも、人間ドラマがしっかりあって。

 

単にお涙頂戴に陥ることもなく。

 

『砂男』の話、悲しいなあ。

 

『希望荘』のドキドキしながら読んだ。

 

あんまりプロットの展開に感心して、友達に勧めてもらって、むかし買った『ミステリーの書き方』を引っ張り出して、

 

宮部みゆきのプロットについてのインタビューを読み返そうと思って、本を取り出した。

 

けど、プロット分析の題材の本が、『魔術のささやき』という本でまだ読んでいないので。

 

どうせならそれ読んでからにしようと思う。

 

これで、ミステリー読むぞプロジェクト、数年越しの43冊目。。42冊目割愛。

 

 

 

 

『虎の牙』(小説)

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武田信玄一代前の、甲斐の国を舞台設定にしたところが面白いし、

 

信玄の父、信虎の謎の弟(山の民として育てられた)と、別の国で罪を犯して流れ着いた信胤が、『呪い』を背負いながら、信虎を支えていく、という話。

 

山の民として育てられたところから突然、武士になって、というキャラクターが新鮮。

 

ちょっと粗削りな感じがしないでもないけど、合戦シーンが迫力あって、引き込まれる。

 

作家さんの次回作とか読んでみたい。

 

 

『悪寒』(井岡瞬 著)小説

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(ネタばれ注意)

 

主人公(夫)になかなか感情移入しづらかったけれど、いつも庇い立てする優等生の姉と、あまりに違いすぎる姉に自分はもらわれ子じゃないのかと劣等感を感じてこじらせてしまった妹の話として読むと面白かった。しかも、もらわれ子のずらし方も。

 

ミステリー読むぞプロジェクト、数年越しの41冊目。。

 

 

『プライベートバンカー』(ノンフィクション)本

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シナリオと並行して、とある勉強をしているのですが、その先生が授業で薦めていた本。

 

節税のために、シンガポールに移り住んだ富裕層、その富裕層の資産を管理することで利益を上げようとするプライベートバンクと、そうはさせまいとする国税局の話。

 

以下、ネタばれ注意。。。

 

 

日本の高い税金を逃れ、富裕層の税制優遇が大きいシンガポールに拠点を移す富裕層なんだけど、一年のうち半分は日本を離れていないといけない。しかも、それを最低5年はそんな生活をしないといけない。お金はあるけど、やることがない。特に現地の言葉を自由自在に使えるわけでもない。狭い日本人コミュニティーに顔を出し、暇をつぶす毎日…

5年経つのをいまかいまかと待っている。同じように相続する子供も、そこにいなければならない。

そうすると、自分で望んでそこにいるわけではない奥さんが、やはり日本に帰りたいとなる…結構、家庭崩壊してしまうことがあるそうです。

国税局も手をこまねいて見ているわけではない。10年になるとかまことしやかにうわさされている。そんな世界があるんだなあ、と自分とは縁遠い世界だけど。。

 

メインプロットは、シンガポールのプライベートバンクのジャパンデスクからヘッドハントされ、一大決心して、日本からシンガポールへと出かける一人のビジネスマン、杉山さんの視点でメインで進み、また、現地で雇われた女性社員の視点もはいる。

 

杉山さんが、どんだけ頑張っても、同じ日本人上司に手柄を奪われていく様に、やっつけろ、と思わず応援したくなった。

 

あと、興味深いのが、税制優遇のタックスヘイブン、オフショアに、日本の国税局が潜入というかたちで、調査員を送り込んでいること。それが女性だったりする。日本国内では、税金の査察に対して拒否できないことになっているんだけど、そこは国外ということで、同じ権限を通すことはできない。だから、活動も、おおっぴらにできないので、そういうかたちになるようです。

 

最後の、どんでん返し?(プライベートバンカーに資産を横領されそうになって、消されかけた資産家の話)も、なかなかショッキングだったな。結局狙われる資産家は、先に言ったように、向こうに移り住んで奥さんが嫌になって帰ってしまったりして、係累のない土地で、一人になってしまった高齢のひとだったりする。その人が騙されて消されてもわからないので。。ひやぁ。こわい。

 

この本を書いたのが、清武英利さん。

元巨人軍の球団代表で、ナベツネを告発した、清武の乱で有名な人。

あまりにもその時の、政治的なイメージが強烈すぎて、元々、新聞記者(ライター)だったということをつい忘れてしまうんだけど、読み物としてすごく面白かった。

 

まあ、自分が超富裕層になって、シンガポールに移り住んで。節税なんてことは起こりえないことだけど、お金があったらあったで、別の悩みがあるんだな。。

 

 

『吉原手引草』(小説)感想

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吉原という特殊で狭い世界を描いているのに、なんだこの重厚感。

(直木賞受賞作だったのね・・・知らずに読んでました)

 

ある事件を引き起こし、忽然と姿を消した葛城という花魁を、吉原に生きる様々な人の視点で語らせることで、多面的に描いていく時代ミステリー。

 

何がほんとで何が嘘か。吉原という嘘の世界だからこそ、そこにある本当の気持ちがすごく切なくて、カタルシスともなって。。

 

最初は、『藪の中』みたいな方式で語られる構成が、確かに吉原という特殊な世界にいざなってくれる上で、都合のいい体裁だとは思うんだけど、とにかくまどろっこしい気がして仕方なかった。

 

んだけど・・折り返し地点から、葛城と平様、生い立ちへと踏み込んでいくあたりから、最初に仕込まれた伏線がグングン生きてきて。

 

すごいもの読ませてもらった、という感想。

 

追記:

 

これをミステリーとカウントずるなら、ミステリー百冊読むぞプロジェクト、これで40冊目。(数冊はちょっとブログではあげたくないのでカウント飛んでます)。ほんと何年かかってんだ。。

 

 

『キレる私をやめたい〜夫をグ―で殴る妻をやめるまで』(エッセイマンガ)

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素直にいい本だなと思う。

 

夫のDVは力加減が大変なことになるので、問題になるけど、奥さん側が殴る分には、別にけがさせるほどでもないし、顕在化しにくいけど、こういう人、世の中に結構いると思うし、苦しんでいると思う。

 

でも、これはまずいと気づいて、自分と向き合うというところまで行くのは正直難しい。

 

マンガの著者は、自分がキレる時、決まって襲ってくる感情に気づく。

 

子供のころ、母親からダメな子とレッテルを貼られていた著者は、大人になっても、この場合は対、夫という局面で、同じ感情を突き付けられ、心の中でパニックに陥って、爆発してしまう。。

 

女の人に限らず、こういうふうにして、怒りへと着火するのは、自分の身に照らしても、そうかもしれないな、と思う。

 

マンガを読んですぐ怒りをコントロールできた、ということはなかったけど、いいヒントをもらえた気がする。

 

マンガで紹介されていた、『家族連鎖のセラピー ゲシュタルト療法の視点から』という本も、早速買ってみた。

 

買っただけでまだ読めてないけど。。ぜひ読んで試してみたい。

 

 

 

『人気海外ドラマの法則21 どうして毎晩見続けてしまうのか』(本)

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海外ドラマほれほど、たくさん見たわけではないけど、やっぱり見ると面白くて。

 

でも、なんであんなに面白いんだろな、予算規模が違うというのもあるんだろけど、見だすと夢中になって次も次もとなる。

 

そんな秘密を知りたいと、こんな本を手に取る。

 

装丁はムック本に見えるけど、シナリオライター向けに書かれたもの。

 

構成がどうのキャラクターがどうの、売り込むべきテレビ局でも、ネットワークなのか、ケーブルテレビなのかで、売りポイントをどこに強調するかなど、どうやったら視聴者を引き付けるか、テレビ局に企画を買ってもらえるかなどが説かれています。

 

まあ、アメリカと日本では状況が違うというのもあるんだろうけど、テレビドラマのシリーズの構成の仕方など、書かれている本はあまりないので、勉強になる。

 

それにしても・・・アメリカの脚本家ってドラマを回すうえで、めちゃくちゃ重要な役割を果たしているんだな。

 

プロデューサー的なポジションも兼ねてたり、ショーランナーとしてシリーズ構成をしてたり。

 

日本ではあんまりそういうのなさそうだから、へえーと思いながら読んでました。

 

追記:

 

書くことを一息休憩していたので、こういう本を読みながら創作モードへと戻している途中・・

 

 

『観察力を磨く 名画読解』(本)

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創作する上で、ある程度までは数をこなすことで、上達するとは思うんだけど、

 

最近、自らを顧みて思うのは、人と少し違う気づきや視点を持っていない限り、限界があるなあ、などと、つくづく思う。

 

『観察力を磨く 名画読解』という本を読んだ。

 

ちょっと変わった本で、名画を観ることで、眠っていた観察力を磨こう、というもの。

 

著者は、FBIや、NY市警など、普段注意力が要求される人たち向けに、名画分析を通じて、観察力や分析力を向上させる、というセミナーを開いたりしている。

 

特に絵の知識がなくても、絵に描かれているものを、なるべく予断を持つことなく、偏見をもつことなく、読み取り、それがどういう状況なのか考える、ということが大事。

 

脳というのは、あまりに多くの情報を受け取っているので、年齢とともに、生活の上でいつものこと、と判断されたものを、情報として注意を払わなくなる。脳は自動化されていくのです。

 

その延長線上で、普段、私達が生活を送る上で、自動化され、何気なくスルーされているものがたくさんあるのです。

 

毎日歩く通勤、通学の道で見落としている発見がたくさんあるのです。

だからスマホしながら、イヤホンをつけながら、歩くのは、もったいない。大切なことを見落としているかもしれませんよ。それどころか、身の危険が迫っていることに気づいていないことだってあるかも。

 

また、絵を観て観察するという習慣をつけることで、脳にも刺激になるって。

 

マインドフルネスの考えや、『を鍛えるには運動しかない』、オーバーラップするところがあり、なんやかやで、自分の興味の方向性が、どこかで繋がっているんですねえ。

 

『暗殺者、野風』(小説) +『秀吉を討て』(小説)感想

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時代(歴史?)小説も、色々と読んでおこうと、二冊の本を手に取る。

 

どちらも竹内涼さんという作家が書いた小説。

 

一つは、紀州の根来衆(根来寺の僧兵たち)や雑賀衆と、秀吉との戦いを描いた『秀吉を討て』という小説。

 

根来衆と雑賀衆は、どちらも大量の鉄砲を抱え、鉄砲を扱う技術も高かったので傭兵勢力として色んなところに顔を出していたらしい。(雑賀衆では、司馬遼太郎の『尻くらえ孫市』というのが雑賀孫一を描いた話が有名)

 

根来衆については、あまり知識がなかったので、詳しく知るという意味では興味深かった。

 

 

けど、断然面白かったのは、ストーリー、キャラクター共に、新しい作品の『暗殺者、野風』の方。

 

暗殺者、野風。戦国時代の傭兵の話。どこの大名傘下にもはいっていない、刺客を輩出する隠りの里から、めちゃくちゃ強い、女傭兵、野風が、上杉謙信暗殺を請け負う。謙信はちょうど武田信玄との間で川中島の戦いを行うという状況で。

 

野風のキャラクターが、ストイックで、切ない感じで、謙信を守る多聞衆との闘いも緊迫感がはんぱない。

 

『暗殺者、野風』は、最近読んだ中では、断然面白かった。おすすめ。

 

 

『走ることについて語るときに僕の語ること』(村上春樹 著)(エッセイ)読んだ

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中学、高校生の頃は、多い時で平気で一日、10キロとか走ってたこともあったなア…と遠い目。

 

いま運動っていっても、ウォーキング程度。

 

長い距離はなかなか走れる感じではない。どこまでなまってしまったんだ。。

 

最近、マラソンに向けて長い距離走ってるって同世代に出くわす。

 

あえて走る必要もない、ウォーキング、細く長くするよ、とうそぶきつつも、どこかで羨ましいな、もっかい走れる体力取り戻したいなあとも思う。

 

一人の友人は、走り始めた理由として、カロリー管理せずに食べたいものを我慢せずに食べたい、また自律神経を整えるため、また、歩きだとどうしても余計なことを考えてしまう、走っている方が、今、起こっていることに集中できる、とのこと。

なるほど…甘いものも我慢せずにっていうのは、確かにいい。。

 

その友人が紹介してくれた本がこれ。

 

村上春樹が書いた、走ることについてのエッセイ。

 

物を書くには、体力が必要なので、体力づくりは欠かせないとあったけど、ほんとそうだなと思います。

 

書いてないときはなるべく歩いたりジムいったりして、きたるべき新たな締め切りのために、体力づくりをするので、すごくわかります。

 

でも、この走ることについて書かれた文章、単に体力づくりとかそういうのを超えた、走ることを通して感じる老い、それに抗う気持ち、老いというものを受け入れる心まで、触れることができて…はあ、すごくいいです。

 

別に切ないことを書こうとしてるわけじゃないけど、なんか切ない感じがする。

 

でもそれでいて、夜、寝る前、布団の中で読んでいると、穏やかな気持ちになれて、すごく不思議な感じでした。

(布団の中で、進行中のシナリオ関係のものを読むと、頭が動き出して眠れなくなったり、眠りが浅くなるので、できる限り、関係のない本で一日を終えることにしていました)

 

なんか無性に走りたくなってきました。フルマラソンとかしんどいことはするつもりはないけど。

 

ウォーキングの一部に、ジョギングを少しだけど入れ始めました。

 

思ってたより走れた。けど、まだ全く止まらずという感じまではないので、ちょっとずつ戻したいなあと思います。

 

 

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