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    『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』(本)

    本・読書 comments(0) trackbacks(0) あざらし

    JUGEMテーマ:読書感想文

     

    北村紗枝さんのフェミニズム的批評。

     

    マザーグースの『男の子って何でできているの』という歌の中に、

    「女の子って何でできているの?…お砂糖とスパイスと素敵な何か」

    という一節があるらしく、そこからとったようです。

    男目線からの決めつけにたいして、

    「そんな女の子が素敵なものだけでできているわけじゃないよ」

    というアンチテーゼが込められていて、なんと格好いいタイトルなんだろ。

     

    “What Are Little Boys Made Of?” Lyrics
    What are little boys made of?
    What are little boys made of?
    Snips and snails
    And puppy-dogs’ tails,
    That’s what little boys are made of.
    What are little girls made of?
    What are little girls made of?
    Sugar and spice
    And everything nice,
    That’s what little girls are made of.

     

    映画、演劇、文学などについて、ちょっと腐女子的なスパイスもちりばめながらの語り口が面白い。

    「アナと雪の女王」、「ファイトクラブ」の批評が、個人的には、おーっ!という感じでした。

    (ファイトクラブもう一回見直そうかな…)

     

    それにしても、北村先生、大学で生徒たちを教えたりしながら、

    年間100本の映画を映画館でみて、100本の演劇を劇場で観て、260冊くらいの本を読まれるらしい。。

    研究の仕事のためも含まれているだろうけど、すごいなあ。

    自分は勉強不足だなあ…(汗)

     

    『刑事弁護人』(ノンフィクション本)

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    めちゃくちゃ面白かった!

     

    令状なしで、GPS追跡捜査で逮捕された被疑者を弁護する弁護士チームのドキュメント。

     

    まるで法廷映画を見ているよう。

     

    GPSは技術的に新しいものだから、法整備もまだきっちりなされていない。

     

    だから、チームが挑んだ裁判の争点も、捜査は違法ではないと却下される可能性の方が断然高かった。

     

    そこを重大なプライバシー侵害であると、憲法を根拠に切り込んでいく様は、胸が熱くなる。

     

    さほどお金にもならない、被疑者の勾留期間も延びるかもしれない、だから、そこで戦おう、控訴しよう、なんて人はあまりいないだろう。普通なら泣き寝入りするかもしれない。

     

    だけど、自分には関係ないとやりすごしていることが、いつか自分に跳ね返ってくるかもしれない。

     

    本の中に、ナチスドイツに処刑された牧師の話が出てくる。

     

    うろ覚えだけど……ユダヤ人が迫害されても自分のことじゃないと思っていた、だからユダヤ人でない自分がまさかそんな目に合うなんて夢にも思っていなかった、みたいな…。

     

    現時点ではそれほど取るに足りないことと思ったことでも、何十年後に振り返って、あそこを食い止めなかったために、権力の暴走に歯止めが利かなくなってしまった、なんてことにもなりかねない。

     

    それを許さないための憲法であるのだなあ、と、今の時代に照らして、しみじみと思いました。

     

     

    『聖母』小説(秋吉理香子 著)

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    秋吉理香子が選んでくるテーマが、結構気になるものが結構あったりして。

     

    前に読んだ「絶対正義」とかドンピシャで。

     

    個人的に、最後のサプライズよりも、娘を愛するが故、母がだんだん暴走を見せていくところがワクワクした。

     

    サプライズ以上に、そこがもっと見たかったなあ。

     

     

    『八州廻り桑山十兵衛』佐藤雅美

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    時代ものはそれほど詳しくないけど、八州廻りというのが新鮮に感じる。

     

    シリーズになっているけど、キャラが定着したあとの大きな展開(娘との関係はどうなるのか…など)、気になる。

     

     

    『家、家にあらず』(小説)

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    松井今朝子の小説、『吉原手引草』『吉原十二月』に続いて、『家、家にあらず』


    今回は、世界観が吉原でなく、大名の御家騒動に絡めての時代ミステリー。


     ミステリー部分の人物関係があまりに複雑で込み入ってて、途中投げ出そうかと思ったけれど、終わりまで読むと、悲劇的なエンディングではあるけど、なんとも言えないカタルシス。


    3作目だけど、カタルシスの作り方がほんとうまいなあ。


    言葉や微笑みで見せるだけが子への愛情ではない、生き様を見せることだって、れっきとした愛なのだ。


    ミステリー読むぞプロジェクト、数年越しの45冊目。


     

    『とんび』(重松清)小説

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    重松清原作読む前、泣かされてなるものか、と、身構えて読み始めるのだけれど、来るぞ来るぞと思いつつ、やっぱりウルッと来てしまう。


    サッカーに例えるなら、相手チームに得点ランキングを快走するゴールゲッターのフォワードがいて、ディフェンスは常にマークしてるんだけど、ふっと視界から消えたと思ったら突然現れてヘディングシュート決められてる、みたいな。。


    ヤスさんが息子にいつか、母親が息子を庇って命を落としたと事実を伝えないといけない、そのタイミングを待っているんだけど、別ののっぴきならない問題が起こってそれに対処しようとしてると、ふっと顔を出して不意打ちを食らわされる。。


    それは、ヤスさんが東京行くかどうか問題でも、ヤスさん自身の、会ったこともなかった父との再会と抱き合わせになってたり、、

    もう、この辺のテクニックがすごく勉強になる。


    わかっててもヤラレテしまいました。



     

    『吉原十二月』小説 (松井今朝子 著)

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    『吉原手引草』の松井今朝子さんの『吉原十二月』。

     

    手引草も面白かったけど、こっちも面白かった。

     

    両方とも、入り込むまで少しとっつきにくい、語り口なんだけど、いちど入り込むと、ぐいぐい引き込まれた。

     

    歌舞伎に造詣の深い作者で、時代の言葉遣い、知識など、いちいちすごいなあと感嘆するのだけど、

     

    独特な語り口で少しハードルがあるのは確かなんだけど、

     

    それでも、途中から引き込まれるのは、ちょっとスパイス気味に入っているミステリー的な要素がすごく効いてて、

     

    淡々とした語り口の中にも、登場人物に寄り添う優しさのようなものと、カタルシスで、はあ、最後まで読んでよかった、と思える。

     

    ちょっと癖になりそう…ということで、ただいま『家、家にあらず』を読んでるところ。

     

     

    『脳が壊れた』鈴木大介著

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    身近で脳梗塞で倒れた人のことを、少しでも理解しようと手に取る。

     

    ルポライター鈴木大介さんが、脳梗塞で倒れたあとの体験談を綴った本なんだけど、

     

    こういう状態で自身の体験を書いたものって、読んだことなかったので、

     

    そういうことが起こるのか。。驚きと共に、いやあ、これはつらいだろうな。。

     

    でも、それを面白おかしく書かれてて、笑いながら読んだ。

     

    この方の奥さんが元々、発達障害だったのだけど、その奥さんこそが、著者の一番の理解者となっているのが、

     

    そのくだりに、思わず涙が出た。

     

    ということで、現在、脳は回復する、を読んでいる途中。

     

     

    『ビタミンF』(重松清 著)

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    なんとなくこういう話なんだろうな、と先入観を持って読み始めるんだけど、

    たしかにそういう感じなんだけど、

    でも、やっぱり、安定感の中にも、それを超える驚きがあるんだよな。

     

    『せっちゃん』という話と、『母帰る』(ちょっとタイトルうろ覚え)が、特に心に響いた。

     

     

    『忘れられた巨人』(カズオ・イシグロ 著)

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    カズオ・イシグロ原作の映画『日の名残り』が大好き。

     

    NHKの白熱教室のカズオ・イシグロのイ講演をテレビで見て、がぜん興味をもった。

     

    『忘れられた巨人』

     

    出だし、老夫婦の設定に引かれたけど、ちょっとアーサー王の時代の設定にいまいちは入れ込めなかった。。

     

    忘却するからこそ保たれる平穏もあるよな。。

     

    あざらしは、昔のことを記憶しすぎていて、ふとした折に、怒りがとめどもなく湧いて出て、不毛な時間を費やして、しんどくなることがよくあって。。。

     

    忘れられたらどんなにラクか…。

     

     

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